WETシステムには3つの特徴があります。
「WETシステム」は、排水中に個別の化学物質がどの位含まれているかではなく、その排水そのものに毒性が有るかどうか、を調べて改善していく方法です。
WET(Whole Effluent Toxicity;全排水毒性)では、その排水にどのような物質が含まれているかよりも、排水そのものに毒性が有るのか、それとも無いのか?を調べます。
毒性の有無を判断をするのは小さな生物で、「バイオアッセイ」法と呼ばれています。対象となる物質の中で、生物が生きているか死んでいるか、正常に繁殖できるかどうか、確認する方法です。
使用する生物は、甲殻類のミジンコのほか、魚類のゼブラフィッシュやメダカ、藻類のムレミカヅキモ、発光バクテリアなどがあります。
例えば、酸素曝気(ばっき)したところ、排水の毒性が削減したとします。すると、この排水中には酸化や揮発がしやすい毒性を持つ物質が含まれていることが分かります。そこで、オゾン分解や活性汚泥処理が有効な排水処理の手段として挙げられるのです。